メイクが薄くても濃くてもブスはブス
この世の中、ブスってのは非常に生きづらい。女の子が集まれば自撮りしてはSNSに写真をあげるし、しかも盛れてるならいいとしてブスがブスに写ってる写真を平気でアップする。写真を見たとき自分のあまりに汚い笑顔に嫌気がさして「ブッサ」と呟いたってニコニコ笑顔で「えーかわいいよお」と思ってもねえことを口にする。うるせえ、実際わたしの顔になったら三日三晩は泣き明かすだろ。一重だからいっぱい泣いても目は腫れねえよ良かったな!
話がずれました。上記のブスは、紛れもなくわたしです。
思えば生を受けた瞬間からブスだったわたし。新生児の顔が大抵ガッツ石松なのはまあしょうがないにしろ、例に漏れずぷくぷくそして珍しく髪フサフサの状態で生まれてきたためか赤ちゃんの時は可愛かった(らしい)のに幼稚園のアルバムでは衝撃の顔面ポテンシャルの低さを見せていて。二重で目がくりくりの女の子ふたりに挟まれて、デブがほっそーい目で笑っている写真を見た時は流石に泣きそうになりました。こんな幼少期ですら可愛くない女児が美しい女性に育つか!?否!もちろんその後もゴミみたいな写真を量産しながら太ったり痩せたりしながらここまで成長してきました。*1ただ自意識がゴミだったというか、別に可愛くなくても変顔とかおしゃべりでみんなが笑ってくれればいいや〜!という思考であったわたしは中学までは自分をブスだなあと思いつつももっと他のことに目を向けていて、そこまでウェイトを置いていなかったのです。ていうかもはやどうにかなるのではとか思ってたような気がします。クソブスよ、お前はどうにもならねえ。
こうしてわたしは高校に入学します。その入った高校というのが、実はちょっとした進学校でして比較的優等生がいっぱい集まる場所だったため見事に浮きます。そしてまあ色々あって、1年の3学期からはほぼ不登校状態になりました。*2そしてある日突然 “学校のおちゃらけた女の子” という肩書きを失ったわたしは気付くのです。
わたしめちゃくちゃブスやん。
今さらですね、マジかお前。今でもこれは抜群にコンプレックスですが、腫れぼったい一重かつ離れ目とアデノイド顔貌。わたしはその日から自分の顔が魚にしか見えなくなりました。なんなら稚魚の方がだいぶ可愛い。それを気にわたしは二重アイテムを始め、いろいろな化粧品に手を出し始めました。最初は両面タイプの二重テープから始めたのですがなかなか一重が重くて持ち上がらないので何枚も使い、片目に3枚も使う時もありました。コンプレックスは本当に気付かぬうちが華というか、今までは全く一重のすっぴんで家を出られていたのにもうアイテープ無しでは恥ずかしくてどうにもならないのです。上手く二重が出来ないと何度もやり直し、辛くて家が出られないこともありました。まあいくらメイクが上手く出来たところでブスなんですけど。
学校に通わなくなって、時間が出来たわたしはメイク以外にSNSにも没頭するようになります。ヲタ垢で出会った友達と遊びに行くこともありました。元々アニメ好きだったため、ずっと気になっていたコスプレを始めたのもその頃でした。ブスほど顔面を出したがるのは、きっと根底に美しくなって他人に認められたい・褒められたいという承認欲求が渦巻いているからでしょうね。そういう顔面でひとを不愉快にさせるブスでほんとすみません。ちなみにヲタ垢は自撮りを載せたところブスだとめちゃくちゃ叩かれてやめました。愉快ですね。コスプレは顔はブスなんですけど、身長が低くはない方なのでそこそこ重宝されました。*3またしたいですね、誰もほんと得しないけど。
そうして客観的にブスだということを再確認し、コスプレ向けのメイク術も学んだわたしの化粧はブスを隠すためどんどん濃くなっていきます。アイテープを恐る恐る貼っていたあの頃と違って、わたしはちょっぴり不自然だけど平行二重を作ることが出来るようになりました。目頭切開ラインを描けるようになったので離れ目だってぱっと見は気付かれません。アデノイド顔貌はここまで成長してしまってはしょうがないからシェーディングと顔痩せマッサージを必死にしています。お世辞とはいえ可愛いと言われる回数も少しだけ増えました。自撮りだってノーメイクでするより、いまのばっちりお化粧済みで撮った方がきっと綺麗に撮れます。
でも今のわたしは毎日メイクに1時間かけています。ナチュラルとか清楚とか、そういうことは決して言えない顔面です。仕事先では「人間の顔の比率に近付けていこうね」と皮肉を言われています。色んなひとにお前のはメイクじゃなくて塗装だとか言われます。メイク落とす度気分が落ち込むし、そんなだからすっぴんは晒せません。
ここまで必死にやってきて、濃いメイクで隠したブスはなんにも幸せじゃないことに気付きました。どんどん性格が捻くれていくのを感じます。ブスだけど元気に笑ってた小学生とか中学生の頃がよっぽど素直で可愛かったんじゃないかなと思って、アルバムを夜な夜な開くことがあります。やっぱブスです。でも友達はあの頃の方が多くて、毎日全力投球でした。
最近は整形を検討しています。離れ目解消のために目頭切開をしたいのですが、蒙古襞を完全に切ったところでたぶんわたしの今描いてる切開ラインの方が目が大きく見えると思います。切ないですね。これだからブスは。
「メイク薄い方が可愛いよ!」が正論なのかも知れませんが、わたしはこれからもきっと濃いままです。ぶつけることのできない、みじめさのような何かを抱えながらブスらしくしおらしく生きていきます。なのでもしわたしとあなたが会うことがあれば、化粧が濃くても優しくしてやってください。でももし常軌を逸しているなと思ったらやんわり教えてくれると嬉しいです。このままだとわたしは確実にヤマンバメイクに手を出します。
メンヘラブス気持ちわりー!!来世は壇蜜か山本美月か小麦に生まれてえ!!!!
それでは、さよなら。
ピーチガールとTwitterに散見する愛すべきメンヘラの話
※このエントリーは映画『ピーチガール』のネタバレと勝手な考察を含みます。地雷にはご注意ください。
今日やっとピーチガールを観てきました。
いままでのJUMPの映画だと個人的にはグラスホッパーの蝉がナンバーワンだと思っていたのと、自分自身が少女漫画がそんなに好きではないので「予定調和の恋愛ヤダヤダー!!どうせカイリがももちゃんとくっつくんだ!!!」と愚かにも抵抗していたのでした。
ところが色々あって席を取られ、半ば無理やりピーチガールを観る運びとなりました。*1
結論から言います。
ピーチガールやばい。
やばいなんてもんじゃない。
ドやばい。
残念なことにわたしのIQは5しかないので語彙力が大幅に無いことがバレバレの感想しか述べられないのですが、多分観た人なら200回/秒で頷いてくれる(とおもいます)。
全18巻の原作をあの映画の2時間足らず?にぶち込んだおかげの超絶急展開によって、宣伝文句通り5分に1度恋の嵐がわたしたちを容赦無く殺しにきたし実際死ぬんじゃないかと思った。ていうか最後の方スクリーン直視できなかったもん。
最高でしたね、ほんと。これは泣く映画なのか分かんないけどカイリとももちゃんのデートシーンが可愛過ぎて涙出ました。これだから美少女信仰はやめられねえ。
まあそれはいいです。思わずスタンディングオベーションをしたくなるエンドロールを観終わったあと、最初に思ったこと。
永野芽郁、メンヘラすぎん?
厳密には永野芽郁ちゃん演じる沙絵ちゃんだけど。
好きな人と付き合うためには手段を選ばないし嫌いな女が不幸になると嬉しいって…。
みなさんの身の回りはどうか知りませんが、メンヘラ(なのではと自らを疑っている)わたしの周りにはちょくちょくメンヘラもしくはメンヘラ信仰の人間がいます。類友とはよくいったものです。
そしてわたしが好きな言葉は「Twitterやってる奴みんなメンヘラ」*2です。
Twitterをやっているみなさんに問います。なあ、沙絵ちゃん完全にメンヘラだよな。お前らだよな。ていうか彼女の方が行動力よっぽどあるよ、好きな男手に入れるためにこんなに貶められるか?ていうか沙絵ちゃんの行動理念はなんなの?ももちゃんを不幸にするため?
ところどころに垣間見える承認欲求の高さがたまらないです。ところでメンクリいこうね…。
と、ここまではまあ普通に病んでる子なのですが彼女それだけでは終わりません。
カイリくんのお兄さんである涼さんに「寂しいからだよね」と気持ちを見透かされてしまい、恋に落ちた沙絵ちゃんはお金を稼ぐために “おじさんとランチ” をし始めます。
沙絵ちゃん、それパパ活〜〜!!!
思わず叫びたくなりましたが、なんとか理性で留めました。パパ活知らない人はぜひググってください。
そりゃ沙絵ちゃんみたいに可愛くて頭の回る*3子はいっぱい稼げるだろうけど、駄目だよ!!!あぶないよー!!!
案の定ホテルに連れ込まれ、拘束されてしまったところを間一髪でカイリ達に助けられるのでした。が、涼さんに騙されていたという事実が信じ難かったのかスイートルームを飛び出した沙絵ちゃんは自殺未遂(もしくは自傷)をして病院へと担ぎこまれます。マジで急展開だな。
それはともかくここまでの流れ天才過ぎませんか?だってあまりにもTwitterにいるメンヘラすぎる。
行動の中心は恋愛で、振り向いてもらえなくてさみしいんでしょ?なまじっか顔がいいからパパ活に手を出して、お金は貰えるし承認欲求は満たされるしその流れで援まで断りきれなくてそれで更に病むんだよね。
あー、どっかでめちゃくちゃ見た!デジャヴがすぎます。
ラストの手前、沙絵ちゃんが今までの種明かしをするシーンがあります。わたしにはそこの言葉があまりにも印象的でした。
記憶力が非常に悪いのでうろ覚えなのですが、同情なんて惨めだからしないでといった感じのセリフだった気がします。
これ、ほんとにすごい。
メンヘラは別に健全な精神を持った人から同情なんてされたくないんです。 まあ一括りにメンヘラだっていっても色んなタイプがいますけど、大抵の場合拗らせてる自分の気持ちは絶対に分かってもらえないと思ってるし分かってもらえなくてもいいんです。ていうか共感とかはメンヘラ同士でするので。
自分に無いものを持ってる人に変に慰められたって、見下されてるというか本当に惨めな思いしか出来ない。じゃあいっそそういうモンだと思われて軽蔑された方がマシだわ死ねくらいの気負いです。
ここまで書いてメンヘラめんどくせえなって思いました。
とにかくピーチガールめちゃくちゃよかったし、想像以上にぶっ飛んだ展開でめちゃくちゃ面白かったです!正直言うと沙絵ちゃんの狂気をあともう1回くらいは観たいです!
そんなピーチガール感想でした。わたし個人の見解をこんなとこにぐだぐだ書いてしまってメンヘラのみなさんごめんなさい。いますごく反省してます。
それでは、さよなら。